老後の生活にいくら必要なんて不毛な議論より、老後も継続的な収入を得られる方法を考えよう

2015年頃から、書店に行くと、「下流老人」や「老後破産」、「老後には〇〇万円必要!」などといった日本人の老後の生活を脅かすようなタイトルの書籍が所狭しと並び、世界を代表する長寿大国日本の老人たちの過酷な現状が露わになってくるにつれて、一昔前の老後は年金で優雅に過ごすといったライフスタイルが実現不可能なことに誰もが気がつき始めているように感じます。

老後本

↑本屋は、今の日本の現状がいかに厳しいものかを物語っている

雑誌などでは、「老後には3,000万円必要だ!」という意見もあれば、「最低でも1億円必要!」などという人もいますが、一方でそんなにお金はなくても日本の社会保障制度は盤石なので、そんなにお金は必要ないという意見もあり、国民の不安を駆り立てるだけ駆り立てて、明確な解決策も見つからないまま時が過ぎているように感じます。

貯蓄国家である日本の弊害なのか、これらの議論には「貯蓄」や「貯金」、「保険」などで全てを賄い、老後に収入を得続けるという考えはほとんどないという暗黙の前提条件があります。老後の必要資金の大まかな検討を立てることは重要ですが、実際にはいくら必要になるかは、不透明な部分も多く、本当に必要なことは老後も安定した収入を得続けることができる仕組み作りではないでしょうか。

不労所得1

↑お金を貯めて、残金が減ることに悩む老後より、若いうちから継続収入を得られる仕組み作りが必要な時代

数年前より日本の介護の現状がかなり厳しいものであるということは明らかになってきているのは周知の事実で、低価格で入居できる特別養護老人ホームや介護老人保健施設、グループホームなどはどこも定員オーバーで入居待ちが長く続く状態のため、経済的に厳しくても高額の介護付き老人ホームや、低価格ですが質の低い「お泊まりデイ」と呼ばれる「雑魚寝」施設などを利用せざるを得ない人もたくさんいるのが現状です。低価格で利用でき、定員に空きがある「雑魚寝」施設への入居者は、増加傾向にありますが、そこには人間が人間として扱われないような現実があると言います。

およそ20畳の部屋に、仕切りなしで雑魚寝する10人の老人。男女混合。「誰かが誰かの布団に入って、入られた方も認知症で拒絶できない」という状況もあるという。

歩く隙間もなく、夜間は糞尿が放置される施設もある。誰かがノロウィルスに感染すると、一気にひろがる。圧倒的に人手が足りず、「やむを得ず」が多い。野戦病院のような深刻さ。

引用元:長生きする気がゼロになる『老人地獄』の怖ろしい介護事情

貧乏老人

↑日本では、想像以上に多くの老人が貧困に悩まされている

こうした介護が必要な老人が増えている背景の1つに、ものすごい勢いで増加する認知症患者の存在が挙げられます。2015年1月に厚生労働省は、認知症患者数が2025年に700万人を超えるという推計値を発表しましたが、これは65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症に罹患する計算になります。2012年時点で、認知症の高齢者は、約462万人と推計されており、たった10年で約1.5倍に急増するというのが、日本の未来なのです。

認知症

↑日本人に急増している認知症は、これからますます増えていく

認知症患者の増大には、「世界の人口のたった2%に過ぎない日本人が、世界の薬の約40%を使う」言われるほど、日本人が医薬品至上主義であり、薬を飲みすぎていることが、大きく関係していると言われ、皮肉にも認知症の多くは、人間の手によって作り出された病気であるという意見が近年増えてきています。

食の欧米化が進むにつれ、日本人の塩分摂取量が増大し、その結果日本人の3人に1人が高血圧、5人に1人が降圧剤を服用しているという調査結果がありますが、この降圧剤の副作用の1つが認知症であるという見方が広がっています。本来人間は、年齢を重ねるごとに血圧が上昇するのは当然のことであり、人間にとって異物である石油由来の人工化合物によって血圧を無理に抑えつけることは、自然の流れに逆らった非道な行為のように思えてなりません。降圧剤で血圧を無理に下げれば、脳に十分な血流がいかなくなり、脳に障害が起きることは誰にでも予想が出来ますが、「高血圧は悪者」であるという国と医薬品業界の圧力によって、多くの罪のない一般市民が高血圧と引き換えに認知症やアルツハイマーを患い、大切な記憶や毎日を健やかに生きる判断力を奪われているのです。

薬漬け

↑日本人は明らかに薬を飲みすぎであり、自分で自分の体調を壊してしまっている

Googleの会長エリック・シュミット氏や、クリントン元大統領などが大絶賛し、アメリカ政府の主要メンバーやアメリカ経済を支える企業の経営者は誰もが読んでいるとも言われる『Bold: How to Go Big, Create Wealth and Impact the World(日本語版:ボールド 突き抜ける力)』の中では、今後医療業界やアンチエイジング業界などの顧客となり得る世界中の高齢者が保有する資産の合計は、約US$60 Trillion(約7200兆円)と推定しており、世界中の医薬品業界や医療業界の企業が、この高齢者の財布の口をこじ開けようと躍起になっています。

いくら新たな医薬品が誕生し、いくら医療の技術が進んだとしても、依然として日本人の平均寿命と健康寿命の間には、約10年ほどの幅があり、多くの日本人の人生最後の10年は、介護や誰かの助けが必要で、平均寿命をいくら伸ばすことができても健康寿命が平均寿命に追いつくことはまだまだ実現されていません。

介護1

↑日本人は平均して人生の最後の10年は介護や誰かの助けを借りなければならない

健康だったら、豊かな老後が送れるかというと、それにも疑問が残ります。ホリエモンこと堀江貴文さんが近畿大学の卒業式で行ったスピーチで、卒業生に向けて今の日本の現状・これからの日本での生き方について語った内容が非常に感動を呼んでいます。

これまでは、卒業したあと就職活動とか、まあたぶんしたんでしょうけど、同じ会社でずっと勤めあげて、定年退職して、その間に家族を持って、家を建ててみたいな、まあいわゆる普通の生活というのを、このあと皆さんは送っていくことになったのかもしれませんが、そんな未来は、おそらく皆さんのうちの本当にごく一部の人しかそういった未来を歩まない、いや歩めないと思います。

堀江貴文

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(画像:「平成26年度近畿大学卒業式」 堀江貴文氏メッセージ)

良い大学を出て、良い会社に入り、必死に会社で出世を目指し、その間に結婚をし、35年の住宅ローンを組み、定年後は年金で優雅に暮らすという、今までの日本人の理想の生き方を実現できる時代はとうに終わりを迎えており、これからの時代の生き方を考えていく必要があります。

老後に経済状況で追い込まれてしまう、いわゆる下流老人や老後破産といった現象は、何も現役時代の年収が少ない人にだけ見られる現象ではなく、現役時代に十分な収入があり、何不自由な生活を送っていた人に突如として襲い掛かる現象なのです。

現役時の平均年収が400万円前後、つまりごく一般的な収入を得ていても、高齢期に相当な下流リスクが生じることをお伝えしていきたい。

引用元:下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

リタイア時点では3000万円などのまとまった貯蓄を持っていて大丈夫と安心している層が、予想もしない老後破産を迎える可能性が高まっていることだ。

引用元:「貯金2700万円」でも危ない…「老後破産」の現実

今、超高齢社会を迎えた日本で「老後破産」ともいえる現象が広がっている。

年金で暮らしていた高齢者が病気やケガなど、誰にも起こりうる日常のささいな出来事がきっかけとなり、自分だけでは暮らしていけずに破綻してしまうケースが相次いでいるのだ。

「お金がなくて、病院に行くことをガマンしている」

「年金暮らしなので、食事は1日1回。1食100円で切り詰めている」

まぎれもなく現代の日本で、ごく普通の人生を送ってきた高齢者たちが直面する現実だ。

引用元:老後破産:長寿という悪夢

老後にいくら必要かという計算をする際に、日本人の平均寿命は男性が約80歳、女性が約86歳ということを前提に計算されていますが、これに対しても疑問を感じます。確かにこれらの平均寿命に間違いはありませんが、そもそも平均寿命というのは0歳児が平均して何年生きるかという統計値であり、若くしてこの世を去る人や生後間も無く命を落とす子供も含めての平均のため、年を重ねるごとにその年齢から、あと何年生きられるかは変化していきます。

それぞれの年齢の人が平均何年生きるかを示す、厚生労働省が発表する簡易生命表の平成26年度版では、日本人の60歳の男性は平均23.36年、女性は28.68年生きるとされており、60歳まで生きた人は男性で83歳、女性で88歳以上まで生きるため、平均寿命とは数年のラグが生じます。月間30万円、年間360万円使っている家庭であれば、3年もあれば1000万円近くも多くのお金が必要になるのです。

老後

↑長寿は、健康で裕福な人にとっては幸せだが、多くの人にとって苦しい老後が待ち受けている

スペインIEビジネススクールのサンチアゴ・イニゲス学長の調査によれば、人間の寿命は、毎年3ヶ月寿命が延びており、50年後には平均寿命100歳時代が到来するそうですが、世界一の高齢国家である日本は2045年にも平均寿命が100歳の時代が来るという予測もあり、老後の概念を変えることや人生後半の生き方の再設計する必要性に駆られています。

平均寿命

↑医療技術の進歩は、私たちの老後の概念を一変させる

老後は年金で生活するから大丈夫と、自分の身には老後に苦しむ人生などやって来ないと他人事のように考える人もいるかも知れませんが、年金というものは老夫婦もしくは単身で暮らすためにはそもそも設計されておらず、かつての日本のように親子3世代で共に生活する家庭を想定しており、核家族や老人の1人暮らしが当たり前になっている今の日本向けには作られていないのです。

明治学院大学の河合克義教授は、次のようにいいます。

「国民年金は制度自体、ある程度、家族機能がはたらくことを前提に作られたもの」と指摘している。

老後破産:長寿という悪夢

例えて言えば、日本の年金制度は、サザエさん一家のように、数年後に退職をする波平さん・おフネさん夫婦が年金をもらい始めたら、マスオさん・サザエさん夫婦やカツオくん、ワカメちゃんが2人の年金の足りない部分を支え、将来マスオさんが退職した後はタラちゃんが支えていくという家族構成を想定されて作られているため、年金だけで暮らそうという考え自体が本来の年金の意図とは食い違っているのです。

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↑年金はサザエさん一家のような二代、三代で同じ家に住む老人に向けて作られている

NHKスペシャルで特集された老後破産という日本人の老後の実態を追跡した特集では、老人の単身世帯が今の日本では当たり前になってきており、老後破産は現役時代に高収入だろうと陥る問題になっているといいます。

ひとり暮らしの高齢者が600万人に迫る中、年収が生活保護水準を下回る人はおよそ半数。このうち生活保護を受けている人は70万人。残る人たちの中には預貯金など十分な備えがある人もいるが、それを除くと、ざっと200万人余のひとり暮らしの高齢者は生活保護を受けずに年金だけでギリギリの生活をつづけているが、病気になったり介護が必要になったりすると、とたんに生活は破たんしてしまう———。

老後破産:長寿という悪夢

日本では高度経済成長期に国によって作られた、サラリーマンとして就職した企業に人生を委ね、企業に属して必死に働くことが美徳であるという幻想が、未だ残っていますが、本業を2つ以上持つことを推奨している企業が日本企業の3%以上に上り、副業を容認する企業が50%近くになってきています。

企業が従業員に支払う年金の金額を予め約束していた確定給付年金を廃止し、年金は自分の金融知識と自分の責任で確保する確定拠出年金(401k)を導入する企業が年々増加し、企業は従業員の人生に責任を持つことを放棄し、自分の力でお金を稼ぎ、老後を設計していくことが出来る人材に向けた制度が広がりつつあります。

会社だけの収入で人生を設計しようとすること自体時代遅れになってきており、企業もこっそりと従業員との関係性を変化させてきています。

リストラ1

↑会社はすでに従業員の生活に責任を持つことを放棄し始めている

ボールド 突き抜ける力』の中では、個人が手軽に不動産事業を手掛けられるAirbnbや、個人がタクシー事業を行うことができるUBERといった新興企業が、エクスポネンシャル(指数関数)な成長を遂げ、世界最大のホテルチェーンを経営しているハイアット・コーポレーションや、各国の大手タクシー会社が打つすべもなく抜き去られていっている現状が描かれています。

私たちの普段生活の中においても、YouTubeに動画を投稿し収入を得るYouTuberやLINEスタンプで生計を立てる人、メルカリなどのフリマアプリやヤフオクといった個人で商品を販売する人などがどんどん本業として成り立つ時代が来ており、これらのプラットフォームでサラリーマンでは、ほぼ実現不可能な年収1億円超えをするという人たちが物凄い勢いで誕生していることを無視できません。

副業

↑副業が複業になり、本業を複数持つことが当たり前の時代

マッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社長を務め、世界を代表するコンサルタントの大前研一さんは、

私はこれからの時代、特に情報通信革命の時代には、ビジネスの鍵を握っているのはプラットフォームだと考えている。

大前研一|ニュービジネス活眼塾 アタッカーズ・ビジネススクール講義録

と言っており、企業に属するという働き方と同時に会社以外のプラットフォームで収入を得ることの重要性を述べています。

選択

↑プラットフォームの選択が、システムの選択となり、人生の選択になる

死ぬ間際にほとんどの人が思い浮かべるのが「自分の人生への後悔」であるといいます。『死ぬ瞬間の5つの後悔』の著者で看護師のBronnie Ware氏によると、世間体や会社の仕事ばかりを考えて、本当に自分のやりたいことができずに、『自分らしく生きなかったこと』を後悔する人が圧倒的に多く、2015年のEmployment Benefit Research Institute surveyによると、労働者の28%は1,000$しか貯蓄をせず退職し、老後の資金を現役時代に考えなかったことも、ほとんどの人が後悔すると言います。

後悔

↑ほとんど人が人生の最後には、喜びでも感謝でも感動でもなく、後悔をする

北斗の拳の中でラオウが死ぬ間際に

わが生涯に一片の悔いなし

といったセリフはあまりにも有名ですが、荒れ果てた世紀末でもない平和な日本において自分の人生に後悔せず生きていくことは、自分の努力次第で、なんとでもなるよう時代になっているように感じます。

ラオウ

↑どんな時代も自分の人生に悔いを持たない人は必ず存在し、そうしたことは全て自分が選択している

医療技術やテクノロジーがいくら進化しても、私たちは人間であり、たった一度の人生を幸せに生きたいと願う気持ちは、今も昔も変わりません。

それぞれの人に、それぞれの人生があり、様々なバックグラウンドがありますが、すべての人にとって今日という日がこれからの人生の中で1番若いということは、揺るがない事実です。

この世を去る日が来るその瞬間まで、長い人生を幸せに生きていくためには、今日から残りの人生を良くしていく努力が必要なのではないでしょうか。

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